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新型コロナウィルスでの経営被害。どーする?中小企業

Lawyers Linkのニュースレターとして執筆したものをアレンジしています。

はじめに

新型コロナウィルスおよび非常事態宣言は、日本経済に大きな影響を与えています。
感染抑止に最善の方策とはいえ、社会活動の超鈍化は、中小企業にとって死活問題です。
経営現場では、どのような状況になっているのでしょうか?

今回は、水越法律事務所の水越聡弁護士にお聞きしました。

Q1:中小企業から、どのような相談が寄せられていますか?

大きく分けて以下の4類型でしょうか。

1 まずは,当面の従業員対応についてのご相談が多く見られました。
この点については,検温の許否,出勤停止命令の可否,給料支払の要否が問題となります。
法的な帰結と現実の対応が齟齬していることも多く見られ,しっかりとした対応をすべき事項であると思います。

2 上記とも関係しますが,雇用調整助成金の質問も多く見られます。
雇用調整助成金については,弁護士の専門分野ではなく,また,制度設計,運用ともに流動的なところがあり,必ずしも業務としては行いうるものではありませんが,社会保険労務士をご紹介したり,情報を提供したりしています。

3 これも,弁護士の業務ではありませんが,資金繰りについてもご相談を受けることが多いです。
各種の特別貸し付けの制度が定められてきていますが,複雑な面があるため,税理士と連携するなどして,整理して提供することもしています。

4 これらの現状を耐え抜くという方向性のご相談が多い一方で,破産についてのご相談も多くなってきています。
個人的には,この苦境を乗り越えて…とは思いますが,弁護士としての視点からは,債務超過の事業については,無理に頑張る必要はなく,破産手続き開始申立により,一旦,手仕舞うことも良策であるようにも思います。

Q2:弁護士さんに相談するメリットは、何でしょうか?

3点あると思います。

1つ目は,まさに弁護士として法的な助言ができるというところで,それは,破産をひとつの出口とした労務管理や財産管理であると思います。
破産という最悪の結末を,頭の片隅に置きつつ,現状を法的に間違いのない範囲で切り抜けようとする方向性です。

2つ目は,法的ではないトラブル解決への助言が可能であるという点であると思います。
弁護士は,(人によりますが)多くのトラブルを目の当たりにし,解決してきている経験があります。かかる経験をもとに,様々な対応策を思い浮かび,助言することができます。
各種事業内容については素人であっても,トラブル対応については類型化することが可能であり,第三者的立場から方策を講じることができます。

3つ目は,更に法的な側面から離れますが,単純に整理能力を活かすことができるという点もあります。
各種助成金,補助金,貸付制度などについて,緊急措置ということもあり,必ずしも整理されていない形で混乱している状況です。
弁護士の事務処理能力により,これらの混乱した情報を整理して提供できるのではないかと思います。

参考:
①新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に係る法的問題

②新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する情報

③法人(会社)破産の流れ ~生きている(現在事業継続している)法人を破産させたい

④(新型コロナウイルスの影響で)「東京のタクシー会社、全乗務員600人解雇へ」の是非

Q3:何か事業者の方にメッセージはありますか。

大変な状況で疲弊していることと思います。
この混乱した状況下では,必ずしも正しい選択をすることができるとも限りません。個人的には,正しかろうが正しくなかろうが,選択をすることは勇気のあることで,尊いものであると思います。
法律の分野では,経営判断の原則という考え方があり,経営者が行った判断を事後的に裁判所が審査することについて一定の限界を設けているのも,その顕われであると思います。
勇気をもって決断をしてください。
そして,無理に頑張ることなく,経済が復興する時に備えるという途も考えてみて下さい。
よくお話させていただくことですが,破産という制度は,おわりではなく,「はじまり」の制度です。再生するために一度終わらせるのです。
経営が苦しい事業者の方におかれましては,頭の片隅に入れておいてもらいたいところです。

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